導入背景
大阪府に拠点を置く物流業B社様。複数の取引先からメール、FAX、ECサイトを通じて受注データが流入しており、オペレーターが各媒体から手動でデータを転記する業務に大きな工数を割いていました。
課題の整理
現状の業務フローをヒアリングした結果、以下の課題が明確になりました。
- 受注データの入力元が5チャネルに分散し、取りこぼしリスクがあった
- メール受注は内容を手動で読み取り、システムへ転記していた
- peak時(月末・月初)はオペレーター3名がフル稼働しても処理が追いつかない
- 転記ミスによる出荷間違いが月に2〜3件発生し、クレーム対応に工数が追加で発生
解決策の設計
RKシリーズと連携して、以下の自動化フローを構築しました。
自動化フロー
- メールサーバーから受注メールを自動取得し、添付Excelを抽出
- FAX受注は電子化されたPDFからOCRでデータを読み取り
- ECサイトからはAPI連携で受注データを自動取得
- 各チャネルのデータを統一フォーマットに変換
- 物流管理システムへ自動入力し、在庫照会と出荷指示を自動発行
- 処理完了・エラー発生時に担当者へ自動通知
導入効果
| 項目 | Before | After |
|---|---|---|
| 受注処理時間 | 1件あたり5分 | 1件あたり1分 |
| 日次総処理時間 | 4時間 | 1時間 |
| 入力ミス件数 | 月2〜3件 | 0件 |
| peak時対応 | 追加派遣2名 | 既存体制で対応可能 |
設計のポイント
1. 異常系への対応
受注メールのフォーマットが統一されていないケースでは、OCR認識率が低下します。そのため、認識精度が閾値以下の場合は「要確認」フォルダへ振り分け、オペレーターが最終確認するフローを設けました。
2. 取りこぼし防止
各チャネルからのデータ取得結果をログに記録し、件数の不一致が発生した場合はアラートを発報。処理前後の件数チェックにより、取りこぼしをゼロに抑えました。
3. 既存システムとの連携
物流管理システムはAPIを公開していなかったため、画面操作型のRPAで対応。画面遷移の待ち時間やボタン位置の変動を考慮した堅牢なシナリオを設計しました。
まとめ
物流業のように、複数チャネルからのデータを統合処理する業務は、RPA導入の効果が特に大きい分野です。ただし、単純な自動化だけでなく、異常系への対応や品質管理の仕組みを同時に設計することが、長期的な成功に繋がります。RKパートナーズでは、このような複雑な業務フローの自動化も豊富な実績を持っています。