シナリオ実行時のよくあるエラー
RKシリーズのシナリオを運用していると、対象システムの変更や環境要因により、予期しないエラーが発生することがあります。今回は、実務上最も頻度が高いエラーとその対処法を解説します。
エラー1:要素が見つからない(Element Not Found)
症状
画面要素(ボタン、テキストボックス等)を指定してクリック・入力しようとした際、「要素が見つかりません」というエラーが発生する。
原因
- 対象システムのUIが変更され、要素のIDや名称が変わった
- 画面の読み込みが完了する前に要素を参照しようとした
- 解像度やブラウザの設定変更により、要素の位置が変動した
対処法
- 要素の指定方法を「絶対ID」から「相対パス」や「画像認識」に変更する
- 要素参照前に「待機」処理を挿入し、画面の完全な読み込みを待つ
- 要素が見つからない場合の代替フロー(リトライ・通知)を組み込む
エラー2:タイムアウト(Timeout)
症状
特定の処理(画面遷移、ファイルダウンロード等)で設定した時間内に完了せず、タイムアウトエラーが発生する。
原因
- 対象システムのサーバー負荷が高く、応答が遅延している
- ネットワーク環境の一時的な不安定さ
- 待ち時間の設定が環境に対して短すぎる
対処法
- タイムアウト値を現状の環境に合わせて調整する(ただし無限待ちは避ける)
- 「待機」処理を「固定待機」から「要素出現待機」に変更する
- タイムアウト発生時に自動リトライする仕組みを組み込む
エラー3:ファイルアクセスエラー
症状
ファイルの読み込み・書き込み・移動処理でエラーが発生する。
原因
- 対象ファイルが別のプロセスで開かれており、ロックされている
- ファイルパスが存在しない、またはアクセス権限がない
- ファイル名に特殊文字や禁則文字が含まれている
対処法
- ファイル操作前に、ファイルのロック状態を確認する処理を追加する
- フルパスを使用し、フォルダの存在確認を事前に行う
- ファイル名を自動整形し、禁則文字を置換する処理を組み込む
エラー4:データ不一致エラー
症状
シナリオは正常終了するが、出力されたデータの内容や件数が想定と異なっている。
原因
- 対象システムのデータ形式が変更された(列の追加・順序変更等)
- 入力データに想定外の値(空白、特殊文字等)が含まれていた
- 集計ロジックに漏れがあり、一部データが処理対象から外れていた
対処法
- 処理前後でデータ件数チェックを行い、不一致の場合はアラートを発報する
- データ形式の変更を検知する「フォーマットチェック」処理を追加する
- 入力データのサニタイズ処理(空白除去、特殊文字エスケープ等)を実装する
予防的な対策
エラー発生後の対処だけでなく、以下の予防的な対策を組み込むことで、運用の安定性を高められます。
- モニタリングの実装:シナリオ実行結果を毎日自動集計し、異常値を検知する
- 定期的なヘルスチェック:対象システムのUI変更を週1回程度で確認する
- バックアップ体制:重要なシナリオは、改修前に必ずバックアップを取得する
- ログの充実:いつ・どの処理で・どのような結果になったかを詳細に記録する
まとめ
RKシリーズのシナリオ運用において、エラーは避けられないものです。重要なのは、エラーが発生した際にどれだけ早く原因を特定し、適切に対処できるかです。今回ご紹介した対処法を事前にシナリオに組み込んでおくことで、障害対応時間を大幅に短縮できます。専門的な支援が必要な場合は、RKパートナーズの運用保守代行サービスをご検討ください。
